大判例

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最高裁判所第一小法廷 昭和33(オ)590 判決

主 文

本件上告を棄却する。

上告費用は上告人の負担とする。

理 由

上告代理人弁護士清源敏孝の上告理由第一点について。

原判決は、その挙示の証拠を綜合して認定した諸般の事情、殊に本件係争地はも

ともとD所有家屋に附属する純然たる宅地であつたが、右家屋が戦災によつて焼失

し、Dは他に避難することとなつたので、再び右土地に戻つてくるまでの約束で同

人から上告人に対し家庭菜園として利用させるために一時的に賃貸したに過ぎない

土地であることの事実に基いて、本件係争地は農地ではない、所論に即して云えば、

一定の土地に労費を加へて肥培管理を行つてきた土地でもなく、またそれによつて

作物を栽培することを目的とした土地でもないとの趣意を判断しているのであり、

この判断は上叙の如き諸般の事実が認められる以上正当である。そして原判決は、

本件係争地の地目が宅地だからということ、あるいは本件土地が食糧供出の対象と

なつていない、あるいはまた、所論にいう被上告人の土地入手目的ないしは将来の

使用目的などにだけ着目して、右のように判断したものでないことは原判文上明ら

かである。

所論はひつきょう自己独自の立場からする観察に基いて原審がその専権によつて

なした前示事実認定及びこれに基いてなされた前示判断を攻撃するものでしかなく、

採るを得ない。

よつて、民訴四〇一条、九五条、八九条に従い、裁判官全員の一致で、主文のと

おり判決する。

最高裁判所第一小法廷

裁判長裁判官 下 飯 坂 潤 夫

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裁判官 斎 藤 悠 輔

裁判官 入 江 俊 郎

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